とんでいったふうせんは レビュー
『とんでいったふうせんは』を読んだワケ
シュナイダー・ファミリーブック賞(米国図書館協会)受賞🎆、ゴールデン・カイト賞(全米児童書作家・画家教会)受賞🎆の絵本だと知り、皆に評価されているこの絵本を読んでみることにしました。
子どもたちが完全に理解するのは難しい内容かもしれませんが、じーんと響くものがあるはずです!高学年の子なら、より存分に良さが味わえそうです。
『とんでいったふうせんは』の魅力
思い出=風船として、可視できる
ー「思い出」。
これを、「とんでいった ふうせんは 」では、風船に置き換えて、可視化しながら、読み進めます。
主人公の「ぼく」は、弟よりたくさんの思い出=風船を持っています。
パパやママは「ぼく」よりもたくさんの思い出=風船を持っています。
おじいちゃんは、パパやママよりさらに多くの思い出=風船を持っています。
人にはたくさんの記憶、経験、体験、思い出があることを、風船という目に見える形で分かりやすく子どもたちに伝えていることが、とても大きな魅力です。
ちいさい子にとって、時間、経験、思い出など目に見えないものは、なかなか想像しにくいことと思いますが、キャラクターたちの今を白黒で、思い出=風船をカラフルに描くことで、さらに分かりやすく伝えられています。
とんでいったふうせんが行き着くところ
主人公「ぼく」のおじいちゃんは、同じ話をするようになり、その記憶=風船が飛んで行っていることに気がつきません。
日に日におじいちゃんの持っているふうせんは少なくなり、しまいには、「ぼく」との思い出が詰まった風船も手を離れて行ってしまいます・・・。
私はこの辺りで号泣していました。
アルツハイマーになり、亡くなった祖母👵のことを思い出したからです。
「おばあちゃん、記憶が薄れていくのはつらかったのかな・・・寂しかったかな・・・。」と思うと、とても切ない気持ちになりました。
しかし、最後にはこの絵本の一番伝えたいであろう「とんでいったふうせん」の先を知ることで救われました。
絵本のタイトル「とんでいった ふうせんは 」が、全てを物語っているのです。
絵本でフリートーク
「実際に読みたい!」方へのご案内
とんでいったふうせんの行き先をたどってみませんか⭐
0 件のコメント:
コメントを投稿